BCP策定は「万一への備え」ではなく、企業存続のための経営戦略

地震、台風、豪雨などの自然災害に加え、感染症、サイバー攻撃、システム障害、サプライチェーンの寸断、人材不足など、企業活動を停止させるリスクは年々多様化しています。
こうした非常事態が発生した際に、重要な事業を可能な限り中断させず、中断した場合にも早期復旧するための計画が「BCP(事業継続計画)」です。
中小企業のBCP策定率は、いまだ15.3%
中小企業庁の「2024年版中小企業白書」によると、2023年にBCPを策定していた企業の割合は、大企業が35.5%、中小企業は15.3%でした。
つまり、中小企業では約85%が、正式なBCPを策定できていないことになります。
一方、内閣府の令和5年度調査では、調査区分や対象企業が異なるものの、BCPを「策定済み」と回答した割合は、大企業76.4%、中堅企業45.5%でした。企業規模が小さくなるほど、BCPへの取り組みに大きな差が生じていることが分かります。
出典:中小企業庁「2024年版中小企業白書」
BCPが必要なのは大企業だけではありません
災害や事故によって事業が停止した場合、企業には売上の減少だけでなく、次のような問題が発生します。
従業員とその家族の安全を確認できない
顧客への連絡や対応が遅れる
商品・原材料を調達できない
データや重要書類を失う
納期を守れず、取引先から契約を打ち切られる
資金繰りが悪化し、事業を再開できなくなる
特に中小企業は、人員や資金、仕入先、設備が限られているため、一つの拠点や一人の担当者が機能しなくなるだけでも、事業全体が止まる可能性があります。
BCPは「大災害が発生したときの分厚いマニュアル」ではありません。自社の重要業務を明確にし、何が止まったら経営に致命的な影響が出るのかを把握して、最低限の対応方法を決めておくものです。
BCPで最初に決めるべきこと
実効性のあるBCPをつくるためには、少なくとも次の事項を整理する必要があります。
従業員の安全確認と連絡体制
優先して継続・復旧させる業務
事業停止が許される時間
代替となる人員、拠点、仕入先、通信手段
顧客・取引先への連絡方法
データのバックアップと復旧方法
緊急時に必要となる資金
定期的な訓練と計画の見直し
計画書を作成しただけでは十分ではありません。実際に連絡網が機能するか、責任者が不在でも判断できるか、代替手段を利用できるかを定期的に確認することが重要です。
BCPへの取り組みは企業の信用にもつながる
BCPの整備は、自社を守るだけでなく、取引先、金融機関、従業員に対して「非常時にも事業を継続する準備がある企業」であることを示す材料になります。
中小企業には、経済産業大臣が認定する「事業継続力強化計画認定制度」も設けられています。これは本格的なBCP策定への入口として活用でき、認定を受けることで、防災・減災設備に関する税制措置、金融支援、補助金審査上の加点などを受けられる場合があります。
BCPは、災害が起きてから考えるものではありません。
「自社にとって何が最も重要なのか」「何日間なら事業停止に耐えられるのか」「誰が、何を、どの順番で行うのか」を平常時に決めておくことが、企業存続の可能性を大きく高めます。
パンプロップ株式会社のBCP導入支援
パンプロップ株式会社では、企業ごとの事業内容、組織体制、取引関係、設備、資金、人材などを確認したうえで、実際に運用できるBCPづくりを支援します。
単に計画書を作成するだけでなく、経営上の重要業務の特定、リスクの洗い出し、緊急時の連絡体制、代替手段、復旧手順、訓練・見直しまで、各社の実情に合わせてご提案します。
まずは、自社の備えがどの程度できているかを確認することから始めてみませんか。




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